永住と帰化は違う？①帰化の要件

永住と帰化は異なる制度です。「永住者」は在留資格の一つで、「帰化」は日本国籍を取得することです。永住者は元々の国籍のまま、今後日本で生活していく上で安定した法的地位を付与する制度であり、帰化は元々の国籍を喪失させて日本人になることを意味します。両者は国籍を取得するか否かという点で本質的に異なります。

帰化の要件

帰化は法務大臣の許可により付与されます。（※申請先は法務局で入管ではないことに注意）普通帰化の場合、7つの要件を満たす必要があります。申請は事前予約制です。

①引き続き5年以上、日本に住所を有すること

②年齢が18歳以上であり、本国法により行為能力があること

③素行が善良であること（税金、年金をきちんと支払っている、交通事故など起こしていない※税金は家族全員分、年金は直近1年分）

④生計を営むことができること（おおよそ年収300万円以上。貯金額よりも毎月安定した収入があることの方が望ましい）

⑤国籍を有せず、または日本国の国籍の取得によりその国籍を失うこと

⑥憲法遵守要件（日本国を破壊する等の思想を持っていない、活動をしていないこと）

⑦日本語能力（N3レベルが必要。日常的な話題、新聞の見出しなどを見て理解できる、難しい表現も簡易な言葉に言い換えれば理解できる、自然なスピードに近い日常的な会話を聞いて理解できる）

特に①が重要です。この住所は適法な住所でなければいけません。そして引き続きという点がポイントです。2年留学して1年本国に戻って、また日本で3年生活するなどは引き続きの条件が満たされませんのでダメです。

また、1回の出国で3ヶ月以上日本を離れる場合、または1年のうち、数回に分けて100日前後日本を離れた場合なども、それがたとえやむを得ない事情があったとしても（出張等、会社の都合、日本で災害があって離れていた）引き続き5年以上の要件を満たさないのでダメです。

また、住居要件と同じくらい重要なのが、就労期間です。引き続き5年のうち、3年以上就労していることが必要です。なので留学で5年日本に住んでいたとしても、不許可となります(アルバイトしながらも✖︎)

留学2年➕3年以上就労、であればOKです。

ただし、10年以上引き続き日本に住んでいる方は1年以上の就労でOKです。(留学や家族滞在で9年➕就労1年以上など)

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